【設立経緯】
県内複数のNPOによる
「オール岩手での協働による復旧・復興の推進基盤の構築」
平成23年3月11日に発生した東日本大震災によって、岩手県は未曾有の大災害に襲われました。元あった町並みは姿を変え、多くの人々の悲しみの中、私どもは発災翌日から復旧・復興への道のりを歩み始めました。犠牲になられた方々、被災された方々に心を寄せ、現在も多くの方が支援を続けています。被害を受けた地域には災害公営住宅や新たな商店が立ち並び、徐々にではありますが復興を感じられるようになってきました。ただその一方で、癒えることのない悲しみや苦しみを抱え続ける方々が多くいらっしゃいます。「復興とは何か?」、被災された方々の苦悩は続いています。
私どもNPOは、ボランティアや支援物資のコーディネートをはじめ、情報発信や課題共有の場づくりなど、その時々で求められるニーズに合わせて、行政、社会福祉協議会、県内外の支援団体、企業等と連携し出来る限りの対応を行いました。しかし、「協働」「オール岩手」と唱えながら、地域間の支援格差、協働への理解格差が生まれたことも事実であり、セクターや地域を超えた理想的なネットワークを構築できていなかったことを真摯に受け止め反省し、今後に活かしていかなければならないと考えています。
平成28年8月末に発生した台風10号は、未だ東日本大震災からの復興を遂げていない岩手県に追い打ちをかけ、大きな傷跡を残しました。特に岩泉町、久慈市、宮古市における被害は甚大で、この3市町には災害ボランティアセンターが設置され、熱心な復旧作業が行われました。しかし災害ボラセン開設後もニーズ把握、支援毎のコーディネートなどを行う人員が不足し、被災市町の行政や社会福祉協議会だけでは対応しきれない状況が続きました。このような状況に対し、東日本大震災の復旧・復興活動を行ってきた県内複数のNPOにより「オール岩手での協働による復旧・復興の推進基盤の構築」を目的として『いわてNPO災害支援ネットワーク(通称:INDS)』を平成28年9月に設立いたしました。
設立後は、各地で起こる災害の被災者と被害地域への緊急サポートを迅速で効果的に行うため、行政、社会福祉協議会そして住民団体等と協力し活動を継続しています。また、岩手県・岩手県社会福祉協議会を中心とする県域の各セクターが今後起こりうる災害に備え、平時より関係構築を図りながら各々の役割や機能を理解し、災害時の初動期から円滑な協働を実現するための体制構築を進めています。
【INDSの主な活動】
必要とされる支援を迅速にお届けできるよう、
課題感を持って日々の活動に取り組んでいます!
>災害時
・災害発生の可能性のある気象情報が発表された段階で情報収集を開始
・岩手県、岩手県社会福祉協議会との情報共有
・全国ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD)との情報共有
・関係団体、機関との情報共有
・先遣隊の派遣
・現地の行政、社会福祉協議会、NPO等との情報共有
・スタッフを現地へ派遣しての現場支援
(災害ボランティアセンター運営、現地復旧活動、技術提供、等)
・情報共有会議の設置、運営支援
・外部への情報発信(SNS、ホームページ)
・外部支援団体のコーディネート
・ボランティアコーディネート、等
>平常時
・災害対応、防災に関する研修の実施
・災害対応、防災に関する研修への参加
・県域ネットワークの構築、推進
・災害時使用資機材の準備
・会員の募集
・災害対応、防災に関する 情報発信 、等
【INDSができること】
構成団体の得意分野を活かした幅広い支援に力を入れています!
◆現場ニーズに合う支援活動
・災害ボランティアセンターの設置・運営補助
・被災家屋等復旧活動、技術提供
・生活相談窓口の開設
・物資調達、運搬、炊き出し、等
◆コーディネート
・ボランティアコーディネート
・外部団体のコーディネート
・物資支援のマッチング、等
◆スタッフの派遣
・被災地域の情報収集
・災害ボランティアセンター運営補助
・現地復旧活動、技術提供
・地域の行政・社協との関係構築、等
◆ノウハウの提供
・災害ボランティアセンター運営に関するノウハウ
・被災家屋の復旧に関するノウハウ
・サロン活動、手仕事支援活動に関するノウハウ、等
◆研修の実施
・災害対応、防災に関する研修の実施 、等
【INDSパンフレット】